それぞれの秋について

朝晩は少し肌寒く感じるようになりました。幾つかの台風が去りようやく秋本番という季節でしょうか。

唐突ですが私は秋刀魚がとても好きです。
以前は7月下旬頃から北海道根室沖で水揚げされる秋刀魚は徐々に南下し9月には三陸沖、そして10月には関東の常磐沖、銚子沖へと漁場は変わっていくものと思っていました。
しかし数年前から変化しているようで、今年に至っては10月の時点でもまだ北海道産の秋刀魚を見かけます。これはどの港に水揚げされるのかという問題もあるのでしょうが確実に海水の温度や潮流、簡単に言ってしまえば「環境」が変わってきているのだと感じています。
以前は出始め頃の7月下旬から8月の東京で言う所の真夏の秋刀魚が好きでしたが、今はそんな時期には秋刀魚を見かけることはほとんどなくなってしまいました。
しかし今年は10月の東京で脂ののった秋の秋刀魚を味わうことができます。そして食べ方は塩焼きに勝るもの無しと思っています。

話は変わりますが週末を利用して北海道に帰っていたのですが、ちょうど稲刈りも終盤の田園を眺めながら車を走らせているととても懐かしい匂いにいろいろな記憶がよみがえります。
(冒頭の写真は雨竜町と新十津川町の間、国道275号線で撮った虹です。)

稲作を何十年もやっていた両親は数年前にリタイアし、小さな畑で自家用に多種多様な野菜を作っていて、帰る度にその畑の充実ぶりに驚かされます。
軽い気持ちで「端っこの方でハーブも少し育ててもらえる?」とお願いしたらこれまた素晴らしい品質のハーブを少ないながらも作ってくれています。
しかし近年、夏の天候不順にはかなり苦労を強いられているようで、特に今年は大変だったようです。(地震の影響もあります)
畑が持っている力もあるんでしょうが、これから初雪が降るぐらいまでが収穫時期を迎えるハーブが幾つかあります。

東京に帰る日の早朝に小雨が降る中、父がスペアミントを収穫してくれました。
葉の厚みといい香りといい申し分のないミントです。
今年の夏はほとんど作る機会がなかった「モヒート」や「ミントジュレップ」といったクラシックなカクテルにぴったりだと思います。(若干季節外れのような気もしますが、、)
料理では「豚肉のミントサラダ」や「羊肉のラープ チェンマイスタイル」に彩りを添えます。
みなさんに是非、味わっていただきたいです!