伊勢佐木町ブルース

少し前に横浜伊勢佐木町の映画館で上映されていた「素晴らしき世界」を観に行きました。上映時間まで少し時間があったので昼食をと思い街を散策していたら、以前、埼玉西川口で食べた中国東北地方の料理を出すお店と同じ店名の店が雑居ビルの2階に見えたので行ってみることにしました。外からガラス戸越しに店内を見ると店員の方らしきお二人が椅子に座っておられ、我々が店内に入ると立ち上がって席に案内してくれました。他にお客さんはいませんでしたが、斜め前の席には上半身裸の男性がうつ伏せ状になっていて、その方の両肩の上にはコップが乗っておりコップの中の皮膚が赤く盛り上がった状態でした。僕と目が合うと少し恥ずかしそうににっこりと挨拶をしてくれました。
店員の方に西川口で食べてとても美味しかった料理を説明して同じものをまたいただく事にしました。その料理は羊のスペアリブの網焼きなのですが、全て骨からきれいに肉だけを外してだしてくれ、網で好きな焼き加減で焼いて食べるというとてもシンプルなもので、焼き上がった羊肉を事前に小皿に用意しておいたピーナッツ塩みたいなものと赤い粉唐辛子、クミンをつけて食べるのですが、これがとにかく美味しいのです。肉は色々な部位が骨から外されているようで、脂が乗った部分や赤身の部位、硬めだったり柔らかかったりと飽きることなく永遠に食べれそうな気がしてしまうのです。僕は北海道の中でもジンギスカンの発祥の地で育ったので子供の頃から羊肉には慣れ親しんでいるのですが、この中国東北地方の食べ方の方が好きです。
僕たちが食事を終える頃には、上半身裸でうつ伏せになっていた人もTシャツに着替え、一人でかなりの量のスペアリブを焼いていました。
映画は主演の役所広司の演技にすっかり圧倒され、終わりかたには少しのモヤモヤっとした感情を残しましたが、終演後地上に出たらすっかり日も暮れておりネオンが妖しく灯り始めていました。
やっぱり伊勢佐木町にはブルースがありますね。
クワンは今夜も 18:00-24:00 です。
皆さま、良い週末をお過ごしください。

QWANG